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2007.11.29

準メルクル指揮ドレスデン国立歌劇場「タンホイザー」(11月17日)

[][][] ドレスデンのオペラ第1弾。直前になって,「タンホイザー」の指揮者が「音楽的理由によって」当初予定されていたファビオ・ルイジから変更されたので話題になりました。私は準メルクルの回に行きました。ペーター・コンビチュニーの演出ということで,ついていけるかどうか不安になる。
 案の上,あまりついて行けなかった。悪趣味なのは相変わらず。最初の,人形のタンホイザーをいたぶったり,大きな人形のタンホイザーが明らかにキリストを狙ったものだったりするところで,ちょっとひく。第1幕から巡礼が現れてタンホイザーをあがめたりとか,キリストと重ねてるんだけど,後の幕を考えるとかなりの悪趣味。第1幕の舞台の上は赤と緑。ノルウェイの森?(笑) 生命の象徴なのかな。人間が黒で,エリーザベトが白の衣装なのも意味があるな。第1幕最後とか第2幕の歌合戦の前の子供っぽい演技も,人間社会に対するイヤミを感じた。また,第2幕の最後で,フラッシュのように人物を止めるというベタとかいろいろひっかかるところがある。
 そもそもタンホイザーの造形が子供っぽい。確かに,あれもしたいけどこれもしたい,いい気になって反逆してみたらみんなに反発されて,何とかしようと思ったら何ともならないから逃げよう,というのは「子供」なのだろう。ワーグナーのオペラに出てくるテノールはたいてい子供っぽい。しかし,ここまで子供っぽいと「バカ」に見えかねない。
 最後もなんだか意味が分からないまま終ってしまった。ヴェーヌスはタンホイザーとエリーザベトを抱きながら,生きていたのか死んでいたのか。


 とタラタラ書いてみたが,音楽自体は非常に良かった。準メルクルはややテンポが速いところがあるが,メリハリのある指揮をしていた。いい指揮者だと思った。N響の時はフツーだったが(笑) またオケの音が素晴らしいこと! これ聴いただけで良かったなと思った。タンホイザー役のロバート・ギャンビルは,前のバイエルンの時も出ていたが,少し声がこもっている感じがする。が,それが憂いがあるように聴こえたりする。前よりも格段に良いと思った。

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